ひよっこ支部長の司法書士ブログ  by 司法書士法人ファルコ

東京都港区の司法書士原田正誉のブログ 会社設立、新会社法対応、遺産相続登記、抵当権抹消手続等の司法書士事務所の仕事をブログでご紹介

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2006年06月16日

ドコモの究極の目的

 

定款の絶対的記載事項に「目的」というのがあります。 定款の絶対的記載事項でもあり、登記事項でもあります。会社の登記簿謄本をご覧になったことがある方なら、説明不要ですが、 その会社が何の商売をやっているかなどの会社の事業目的のことです。

 

この目的、かつては我々司法書士が頭を悩ませた部分でもあります。 新会社法が施行されるまでは、どんな目的でも登記できず、具体性・適法性・ 明確性・営利性がなければダメだとされていました。

 

会社法施行後、類似商号規制の撤廃に伴い「目的」の適格性にあたって、 法務局では、具体性は考慮しない運用に変わりました。例えば、 現在は登記できるようになりましたが、「健康食品の販売」という目的も、以前は「菓子食品、高麗人参、はと麦茶、 ローヤルゼリー粒等を主成分とする健康食品の販売」などと長々とした具体的な文言がなければ、登記できませんでした。この部分、

 

「具体性を問わないとすれば、 事業目的として

 

『商業』

 

といった大胆な目的もありだろう。」「いや、さすがに、それは認めないだろう。 」など施行前は、喧々諤々としていたところでした。結果的に登記できることになりましたが、許認可などの問題もありますから、 現実にはあまり登記されないと思っていました。

 

しかし、

 

あの NTTドコモ 

 

来週6月20日に開催予定の定時株主総会で、思い切った目的を追加します。 (詳しくはドコモの招集通知) 、ズバリ

 

 

 

その他商業全般

 

 

 

変更の理由に、「今後の事業領域の拡大に備えるため、 汎用的な事業目的を追加するもの」とあります。そりゃ確かに「その他商業全般」を追加すればなんでもありですよ(笑)。

 

そうは言っても、ドコモが採用する万能な事業目的、 今後広がりそうな予感がします。

投稿者 harada : 2006年06月16日 22:04

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