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2006年08月18日
1日で株式会社が設立
話は今日のやられたお話。
新会社法が施行されて会社設立に関する業務もずいぶんと変わりました。 一番の変化はなんと言っても、 「1日で株式会社が設立できてしまうこと。」設立に際して銀行の保管証明書が不要になりましたから、 今まで一番時間がかかっていた銀行の事務手続の部分を考慮しなくてもよくなりました。ですからうちとお客さえ頑張れば、 こんなことになります。↓
午前10時
お客からうちの事務所に初めての電話。必要なものをご案内。簡単な説明。
午前11時~12時
印鑑証明書・実印を持ったお客様が来所。設立内容の詳細決定。
午前12時~午後1時
書類作成。お客はお昼ごはん。
午後1時~午後1時30分
再度お客の来所。書類に押印。
午後2時~午後3時
定款認証。お客は資本金を銀行に振込み。
午後3時
お客が通帳をもって事務所へ再度来所。
午後4時
設立登記完了。めでたく会社の誕生!
1人発起人1人取締役なんかのパターンだと上記の手続きで対応が可能な場合があります。今日もそんなパターン、「楽勝」 と思っていたら。
公証人役場から電話がありました。
「役場のパソコンが壊れて電子署名できません。。。」
「はああ?」
つづく。
投稿者 harada : 15:20
2006年08月11日
to engage in any lawful act or activity
8月号の月刊登記情報であの神崎先生が「アメリカ会社設立事情」 をお書きになっており、「デラウエア会社法を中心に」説明されていましたので、今日はそのあたりのネタ。
日本の会社の事業目的は、会社法が施行されるまで具体性・適法性・明確性・ 営利性がなければダメだという話は、以前のブログにてご紹介しました。 そして会社法施行後、類似商号規制の撤廃に伴い「目的」の適格性にあたって、法務局では、具体性は考慮しない運用に変わり、NTTドコモが 「その他商業全般」、 そしてエーザイ株式会社など数社が 「その他適法な一切の事業」 と会社法施行前では考えられなかった豪快な事業目的を採用するようになってきました。
この「その他適法な一切の事業」の元となる言い回しは、 アメリカ企業の多くがその本店所在地とするデラウエア州のウェブサイトにありました (?)。デラウエア州のウェブサイトをご覧頂くとお分かりになりますが、半端じゃない量の書式集が羨ましく思えます(笑)。 その書式集の中にある この申請書に、
Third: The purpose of the corporation is to engage in any lawful act or activity for which corporations may be organized under the General Corporation Law of Delaware.
と既にしっかり印刷されています。(他に選択の余地なしです(笑)。) 日本でも会社の事業目的はこれ1個だけとなると、我々の仕事も楽にはなります。しかし日本では中々これ1個だけとする訳にもいかないので、 ある程度は事業目的を並べることになります。最近では、現在も法務局が審査する明確性の限界を調べたりしています。ある法務局では、 「WEB制作」がOKでした。(ウェブでなくWEB)
先日、この限界をしらべるのに、 わざわざスタッフに目的相談で行かせたところ、「目的の相談(笑)?会社法施行されたのご存知ですか(笑)?」 などと法務局で言われてしまったようです。。。全く。。。
投稿者 harada : 12:57
電子公証が利用されるのか?
昨日のつづきです。
2つ目のハードルは、この定款を電子認証するための利用できる環境にあります。 以下の環境を整えなくてはいけません。
①パソコン
②電子文書作成ソフトウエア(一太郎、ワード等)
③PDF形式のファイルに変換するためのソフトウエア(アドビ社の 「Adobe Acrobat(スタンダード版)」)
④ソフトウエア「Adobe Acrobat」 上で電子署名をするためのプラグインソフトウエア(株式会社日立製作所の「署名プラグインTYPE-J」、 又は株式会社リーガルの「電子認証キットPRO」等
⑤日本認証サービス株式会社が発行する電子証明書 「AccreditedSignパブリックサービス2」(司法書士の場合、 日本司法書士会連合会が発行する司法書士用電子証明書「日本司法書士会連合会認証サービス」)
⑥電子公証制度を利用するためのソフトウエア(「電子公証クライアントA」)
普通にパソコンが使える方であれば、①②はお持ちだと思います。
③は無償ダウンロードできる「Adobe Reader」の方ではないのでお持ちの方は少ないでしょう。④⑤⑥に至っては、
お持ちの方はいらっしゃらないので、購入しなければなりません。
当然買えばすぐ使えるものでもありません。
インストールして動作に不具合がないか、試してみないといけません。パソコン好き、秋葉原大好きという方は別として、
たいていの方はこのへんで「GIVE UP!」例え秋葉系の方であっても上記ソフトを全部揃えると10万円近くかかります。
いかに電子定款は4万円安くなるといっても、10万円かかっていては意味がありません。一般の方が気合を入れても赤字になってしまいます。

じゃあなぜ電子公証が利用されるのか?
そう、会社設立を生業としている一部の司法書士等が利用しているのです。 導入に10万円かかろうが、紙ベースで定款を作成している事務所より単純に4万円安くなりますから、価格競争力は高まります。
もし司法書士報酬が4万円なら、一般の人が苦労して会社を設立する実費
(約24万円)と同じ費用で司法書士に頼んで会社ができてしまいます。でも4万円の司法書士報酬では、
うちの事務所スタッフの人件費が出ないです(笑)。
投稿者 harada : 12:54
電子公証制度とは?
予告にあった 「始めての電子定款作成」の話をする前に、今日はそもそも「電子公証制度とは?」について。なんで電子定款を作成しなければならないのか、 前提知識としてご一読下さい。ちょっと説明口調で退屈な文書かもしれませんが、そこは勘弁!
株式会社を設立する場合には、 公証人に定款の認証をしてもらわなければならないというのはご存知だと思いますが、公証人の仕事には、この 「会社設立の際に必要となる定款を認証する」の他に、私署証書の認証を行ったり、文書に確定日付を付与する業務などがあります。
パソコンなどの普及に伴い、
このような従来からある紙の文書に対して行われている公証業務を、電子文書(電磁的記録)にも行うことができるように創設されたのが
「公証制度に基礎を置く電子公証制度」です。
従来からある定款の認証では、定款を紙(A4またはB4サイズ) に印刷したものを3部(会社保存用・登記申請用・公証人役場保管用)準備していました。そして公証人は、 この紙の文書に認証文をつけていました。(もちろん現在でもこの方法によることができます。)
電子公証制度では、定款を電子文書で作成します。具体的には、 紙の文書に署名または記名押印するように、電子文書に発起人または代理人がデジタル署名したものをFD(フロッピー・ディスク)に格納し、 公証人がこの電子文書を認証します。
電子公証制度を利用する最大のメリットは、 定款の認証に際して紙の場合に要する4万円の収入印紙が不要だということです。これから起業しようとしている方には、 設立費用が4万円節約できるのですから利用しない手はありません。こんな制度があるのであれば、 わざわざ紙ベースの定款を作成する人なんていないんじゃないかと思われるでしょう。
しかし電子公証には2つのハードルがあります。1つ目のハードルは、
全国全ての公証人役場で利用できないことにあります。公証人のうちで電子公証制度に対応できるのは、
法務大臣によって特に指定された指定公証人のみです。地域によっては、現時点でそもそもこの指定公証人がいない場合があります。
ちなみに関東は山梨県に、関西では奈良県に指定公証人がおりません。。。
長くなってしまったので、つづく。(今日のつづきを読むには動画があります。)
投稿者 harada : 12:52
日司連の認証カードでの電子定款
電子化のアンケートを取ってみようかな?と思ったのは、 今年4月17日の法務省告示第198号によって、日司連認証局電子証明書が電子公証制度で利用できるようになったのがきっかけです。 港区の先生でも、日司連の認証カードでの電子定款の作成を開始した方も増えてきましたし、もう7月ですから、 「日司連の認証カードを持っていなかった人も、申し込んでいれば対応し始めたかな?」と思ったのでアンケートさせて頂いています。
電子定款の作成ができない先生が多いようであれば、 港支部での研修とさせてもらおうと思ったのもあります。支部のメーリング・リストで「このアンケートに答えてください。」 とやれば相当数集まると思いますが、普段アクセスして頂いている皆さんからお聞きしたいので是非ご協力下さい。
今日は、 今年司法書士試験を受験した大学の同級生たーさんとの飲み会がありますので、長々とはブログに書けませんが、時間のある時に 「始めての電子定款作成」と「始めてのオンライン申請」について更新したいと思います。
印紙税の租税回避行為(笑) っぽい電子認証ですが、お金にゆとりの無い方にとっては、会社設立費用を抑えられるのでメリット大。 4万円を非課税とすることで、電子政府の実現に、ある意味貢献している分野ではないでしょうか?
それとは対照的に、
登録免許税の軽減措置もなにも手を打っていないオンライン申請については、実際ほとんど活用されていないのが現実です。
でもこんな時代だから、うちもオンラインやってみようかなと思ってらっしゃる方に、
次回以降そのハードルの高さをご説明します
。
投稿者 harada : 12:49
会社法特需は司法書士だけではない
「5月23日の官報ありますか? 」と知り合いの司法書士事務所から連絡がありました。 もちろん先日ご紹介した中央青山監査法人の退任登記で必要な添付書類だからです。会社法施行で会計監査人が中央青山だというだけで、 登記が次々に発生します。一時監査人を選任する企業も出てきました。
会社法施行で登記しなければならない項目はもちろんこれだけではありません。 会社の設立も簡単になりましたから、設立登記も増えました。今回の6月の定時総会でも、 例年の総会後の登記とは比べ物にならないぐらい量が多いです。当然司法書士に「会社法特需」がやってきたと思っていましたら、 この「会社法特需」、司法書士だけではなかったようです。
昨日の日経新聞に「宝印刷に特需」という記事が掲載されていました。 知る人ぞ知る「株主総会の招集通知を印刷している会社」 です。会社法の施行で、ほとんどの企業が定款変更しているのはご存知のとおりですが、 大量の定款変更案が記載された株主総会の招集通知で、過去最高の純利益だそうです。
来年も特需かというと、今回の定款変更で多くの会社は、 定款に次の項目を採用しています。
(株主総会参考書類等のインターネット開示とみなし提供)
第○○条 当会社は、株主総会の招集に際し、株主総会参考書類、事業報告、 計算書類及び連結計算書類に記載又は表示をすべき事項に係る情報を、 法務省令に定めるところに従いインターネットを利用する方法で開示することにより、 株主に対して提供したものとみなすことができる。
「WEB開示すれば大量に印刷しなくてもいいよ。」というものです。 宝印刷にとって向かい風となる定款変更ですが、なんと宝印刷もこの定款変更するようです。 (当たり前か(笑)?)
定款変更案を一括で否決された企業以外は、 この部分は宝印刷さんに頼まなくても済みます。会社法の影響は色々ありますね。
投稿者 harada : 12:47